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2018.12.10東京
授業/特別講師/講演会フードコーディネーター実践プログラム
「オーガニックは日本語で有機といいます。有機は生命という意味。オーガニックフードは化学合成農薬も化学合成肥料も使わずに栽培された食品のことです」
と、レコールバンタンOGで菜食料理研究家として活躍するiina講師。
今回は、日本でも市民権を得つつある『オーガニック&スーパーフード』についての授業をレポート!
<オーガニック農業は何のため?>
iina講師 「そもそも、オーガニック農法にはどのような良さがあるでしょうか?まずは消費者の健康のため。そして、生産者の健康のためです。農薬の影響がいちばん大きいのは、農家さんといわれています。あとは、土壌の健康です。化学合成農薬は土だけにとどまらず、土の微生物を殺してしまうだけでなく、川に流れてしまって汚染を広めてしまいます」
また、その土地で季節ごとに育まれたものを食べるのが健康に良いという”身土不ニ”や、食材を余すことなくいただく”一物全体”など、オーガニックと関連の深いキーワードについても学びます。
<スーパーフードって?>
iina講師 「スーパーフードの始まりは1980年代頃。食事療法を研究する医師や専門家の間で、ビタミン、ミネラル、クロロフィル、アミノ酸といった有効成分を多く含む、おもに植物由来の食品について使われるようになったと言われています」
具体的には、藻の一種であるスピルリナ、熱帯雨林でとれるアサイー、ココナッツ、チアシード、クコの実など!
<では、どうやって取り入れる?>
iina講師 「スーパーフードは、低温調理法と相性がとてもいいです。こういった調理法で作った料理を、ローフードや、リビングフードとも呼ばれています。ローフードは、食材を加熱せずに生で食べることで、食材に含まれる酵素や、ビタミン、ミネラルを壊さず体内に取り入れる食スタイル。ローは生という意味で、リビングフードとは、生きている食べ物のことをさします」
<カシューナッツミルクを作ろう♪>
iina講師 「これから、カシューナッツミルクを作りますね。あらかじめ、4時間から6時間ほど、水に生カシューナッツを浸しておきます。アーモンドの場合は8時間を目安にしてください。それを、少量の水、氷とともにブレンダーで撹拌します。
ナッツミルクは、乳製品アレルギーの人だけでなく、動物肉や乳製品を口にしないヴィーガン(完全菜食主義者)の人や、乳糖不耐症(※1)の人でも飲めるんですよ」
学生たちも、「おいしい!」「牛乳よりスッキリしてる」とビックリ。
iina講師 「香りづけにバニラエッセンスを入れるといいですよ。牛乳のかわりとして、シチューも作れますし、カカオパウダーを入れればアイスココアのようになります」
<手軽にできる、ヴィーガンイチゴミルク!>
カシューナッツミルクに、フレッシュなイチゴと、メープルシロップを入れて撹拌すれば、イチゴミルクのできあがり!
ここに、水でもどしたチアシードを入れれば、デザートにもなります。
iina講師 「チアシードは、チアという植物の種。種なので必須アミノ酸も豊富なスーパーフードです。カロリーは低いのに、たんぱく質が豊富なのもポイント。スムージーに入れれば、とろみが出て腹持ちも良くなります。また、メープルシロップは、白砂糖よりも血糖値が急激に上がりにくいので甘みづけに重宝しますよ」
さらに、低温で粉砕されたローカカオパウダー、メープルシロップ少量、アボカド1/8に、マカ小さじ1杯、バナナ2本、水、氷で作った『バナナ&ローカカオスムージー』も味見。
マカは、必須アミノ酸が豊富で、血行を良くし、パワーがみなぎってくるといわれているスーパーフードなんですよ!
iina講師 「シンプルな材料でも、おいしい飲み物は作れます。食材を非加熱でどう体に取り入れていくのか考えてみて」とアドバイス。
受講した学生も「スムージーは作ったことがなかったのですが、勉強になります」「アレルギーを持っている友だちがいるので、とても参考になりました」と、目をキラキラさせていましたよ。
電通CDCとオーガニックヴィレッジジャパンのリサーチでは”国内オーガニック食品市場は、数年間は順調に数字を伸ばしていく”という見解が示されています。
フード業界で働くクリエイターとして、学生のときから知識を持っておくと発想の幅も広がりそうですね!
※1 乳糖不耐症……乳糖を含んだ牛乳のような食物を口にすると、その乳糖をうまく分解できず、分解できなかった乳糖は吸収することができない症状。消化不良や下痢などとしてあらわれる。