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- 白田講師に学ぶ、伊料理・カチャトーラ&パンザネッラ。 ...
2019.02.18東京
授業/特別講師/講演会
「カチャトーラ※は煮込み料理なので、野菜を細かく切り過ぎると溶けちゃうので注意してください」と、シェフ白田 岳雄講師。
※カチャトーラとは、イタリア語で「猟師風の」という意味で、トマト、タマネギ、ハーブ、
白田講師は、ニューヨーク州米国料理大学(CIA)を卒業後、シェ・パニーズなどの有名レストランで研鑽を積んだ実力派シェフ。
現在はフードコンサルティングなど幅広い分野でご活躍されています。
教えていただくのは、イタリアの猟師風煮込み・カチャトーラと、パンのサラダ・パンザネッラの二品。
カチャトーラに多く用いられるのが鶏肉。ということで、今回は丸鶏を胸肉2枚、モモ肉2枚にさばく『四つ落とし』を学びます!
<鶏の四つ落とし>
白田講師 「まず、鶏の中に砂肝やレバーなどが入っていないか、必ず確認してください」
1、関節を外します
肉が、まな板にベタッとつくようになれば関節が外れている証拠!
↓
2、ペティナイフで手羽を切り落とします
↓
3、ムネ肉とモモ肉を切ります
胸肉とモモ肉の繋がっている部分の皮を、予め切っておきます。
↓
4、胸骨にそって切り込みを入れます
↓
5、ムネを外します(左右どちらからでもOK)
胸肉はガラから外しますが、
↓
6、胸骨の先端(胸軟骨・ヤゲン)の下に松葉(
次はモモ肉も、平べったい骨と関節の間に包丁を入れていきます。
白田講師 「これで四つ落としの完成です。カチャトーラは、骨付き肉の状態で煮込むので、肉(身)が縮みづらくなります」と説明。
学生たちも早速、四つ落としに取りかかります。しかし、普段扱うことがない丸鶏に手こずっている様子。
そこで、白田講師は、それぞれの調理台を回りながら一人ひとりにアドバイス。
「まず、ぼんじりを下にしてから骨をハズして」
「骨の上から切っても切れません。切れないときは少し動かしてみて切れるところを見つけて」
「皮は、モモ肉のほうではなくムネ肉のほうに残るように寄せてあげて」
学生たちも感覚をつかめてくると、包丁を斜めに入れるなど、ゆっくりとですが着実にさばけるようになってきました!
四つ落としの後は、カチャトーラの仕上げに取りかかります。
テフロンフライパンに、ピュアオリーブオイルを入れます。鶏肉を入れて、チリチリと音がするまでしっかりと焼き焦がします。
白田講師 「ポイントは、必ず160度まで到達させること。なぜ160度かというと、メイラード反応を起こすため。豚肉も牛肉も同じで、うっすらと茶色い焦げ色がつくまで火を入れます」
豚牛に限らず、魚も含め全てのタンパク質食材は、
ここまでの工程で、白田講師は一回もフライパンをふっていません!
皮に焼き色がついたら、フライパンを火からはなして鶏肉を皿に取り出します。
その後、鶏を炒めていた油にニンニクを入れて香りをたたせてから、マッシュルームとしめじを入れます。
焼き色がついたらタマネギを入れ、塩コショウをしてフライパンをあおります。
ここに、先ほど取り出した鶏肉を戻し、白ワイン、ホールトマト、ブイヨンを入れて煮込みます。
その間に、パンザネッラを仕上げます。
工程は、とてもシンプル。
水切りしたフレッシュな野菜に、水に浸したフランスパンの水気を切ったもの((残り物を使うことが多いため、パンの形はバラバラでOK!)を入れ、ビネグレットソースであえます。
白田講師 「ソースは、ディジョン(マスタード)でしっかり乳化させること。今回は酸っぱさを取るために少しハチミツを加えています」
試食した学生たちも「ドレッシングは、マスタードがきていてうまい!」と、にっこり。
そして!お待ちかねのカチャトーラが完成しました。
味見をした白田講師も「えー!どうしたの!今日は特別おいしいね!(笑)」と、思わず笑みがこぼれるほどの出来映えに♪
こうして本格的なイタリア料理二品を調理し、レパートリーを増やした学生たち。
初めて『四つ落とし』にチャレンジした感想を聞くと……
笹山くん 「鶏は、皮がぬるぬるしていて、切ろうとしても滑る。包丁の入れ方が難しいなと感じました」
池田さん 「楽しかったです。普段は、なかなか丸鶏に触る機会がないので貴重な経験です」
原さん 「講師のデモを見るのと、自分でやるのとでは大違い。どの辺りが切れるのかなどは、実際にやってみないと分からないなと感じます」
と、初めてながらもやり甲斐を感じられた様子!
ぜひ、復習も兼ねて、お家でも作ってみてくださいね!!