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2022.09.25東京
イベント授業/特別講師/講演会
9月25日(日)レコールバンタン東京校にて、
2023年入学者向けプレスクールが開催されました!
講師を務めるのは、数々の飲食店を手がける岩崎健志郎さん
肉フェスのコンサルティングなど、食に携わるさまざまな活動をされています
この日の課題メニューは、2種のステーキ。
片方はフライパンで焼き上げるステーキで、もう一つは岩崎さんの代名詞でもある“ケンシロウ焼き”です
これは低温調理器を使ったもので、岩崎さんのお店で提供するステーキとほとんど同じ作り方!
岩崎さんが低温調理器を使ったステーキを考案したのはおよそ7年前
今でこそメジャーになった調理法ですが、当時は日本に機械がほとんどなく、
フランスからわざわざ仕入れたそう
「低温調理器は58度に設定します。なぜ58度なのかというと、
タンパク質が固まり始める温度だからです!これ以上高くすると固くなってしまい、
これ以下だと生のままで食べられません。肉を殺菌できる温度は63度ですが、
真空状態で調理するので、菌の繁殖を抑えられるのもメリットですね」(岩崎さん)
まずは袋に肉を入れ、専用の機械で真空に!
その袋を58度のお湯に浸けて20〜30分待つだけ
「厨房はいつも大忙し。お湯に入れている間に、
サラダや魚料理を準備したりと、同時進行で別の作業をすることもできます」
低温調理器に肉を入れたら、続いてフライパンのステーキ作りをスタート。
塩と胡椒で味付けし、フライパンにオリーブ油を少し入れて、塩を振った面を下にして焼き上げます
こうすると、盛り付けたときの上側がカリカリになるだけでなく、塩が肉に馴染んでおいしくなるそう
フライパンで焼いた後は、肉をアルミホイルで巻いて、中までじっくり火を通します!
岩崎さんによるデモンストレーションの後は、実習開始
あらかじめ真空にされたお肉を低温調理器に入れます!
サポート役は在校生。
火のつけ方や調理器具の使い方をしっかりアドバイス!
その後再び岩崎さんによるデモンストレーション。
低温調理器から肉を取り出し、ドリップをペーパーで軽く拭き取ります!
ここで塩と胡椒を振り、馴染ませるために片面5秒ずつフライパンで焼きます
「効率的に作れる低温調理ですが、実は弱点があります。
それは“香り”。フライパンで肉を焼くとメイラード反応によって香ばしさが出ますが、
低温調理では香りが弱い。どうしたら香りが良くなるのか?と考え、行き着いたのが燻製の香りをつけることでした」
お肉をお皿に乗せて、透明なドーム型カバーで覆い、燻製器から薫香を注入!
ライターで火を入れると…あっという間にドーム内は真っ白
お店では厨房からテーブルまでおよそ10秒。
この間に煙の香りが肉にしっかり馴染むのだそう!
「味覚、視覚だけでなく演出力もあるのがこの調理法の魅力。
フライパンで焼くのは熟練の技が必要ですが、低温調理は誰が作ってもまず失敗しません。
これは店を経営するうえで、とても重要なことなんです」
実習ではジップロックを使って燻煙をお肉に馴染ませます。
カットした表面を上にして盛り付ければ完成!
「ステーキは塩分の具合を感じながら食べてみてください!
なぜおいしいのか?こんなソースをつけた方がいいかな?など考えていくことが良き料理人になる大切な一歩です」
入学予定者のコメント
「低温調理の方が好みです噛んだ瞬間に口の中にスモーキーな香りが広がって驚きました」(女性20歳)
「将来の目標はパティシエですが、ステーキのおいしい焼き方を知れてとても勉強になりました」(女性18歳)
「デモで見るのと自分で作ってみるのは全然違い、有意義な体験でした!
フライパンで焼いた方は肉の旨味が強いのでわさび醤油、低温調理の方はフレッシュなソースが合うかなと思いました」(男性23歳)
「低温調理ステーキはぜひ家でも作ってみたいです。
フライパンのステーキは醤油などの和風ソース、低温調理はバジルなどフレンチテイストも合いそうですね」(男性25歳)
最後には岩崎さんからメッセージが寄せられました!
「料理で一番大事なのは基礎知識。専門学校で身に付けることによって、
今後の伸び率が全く違います。たとえば柔らかくなる温度は和食でも洋食でも中華でも変わりません!
そのようなベースをこれからしっかり学んで現場で生かしてほしいです
また、わからないことはわからないと聞く素直さも大事。
謙虚さを失ったとき、人の成長は止まってしまいます
素直な気持ちで、努力を続ければ多くの人が見てくれるものです。
若い皆さんが業界を盛り上げてくれること、期待しています」
岩崎さん、本日はありがとうございました!
新入生にとっても、バンタンでの学びが一層楽しみになった1日となったはずです。