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2014.02.26東京
授業/特別講師/講演会カフェ実践デビュープログラムフードコーディネーター実践プログラム
「コースでどんな料理を出すかは、どんな歌を作るのかと同じです」と語るのは説明不要の人気レストラン「アルケッチャーノ」奥田シェフ
2003年3月山形県庄内に開店以来、素材の持ち味を最大限に活かした料理で人々を魅了しています
今回のメニューは......
☆地鶏の燻製とボスカイオーラ
☆豚肉の気圧スープトマト風味
☆紅茶のタンニンで煮た人参と強めにローストした牛肉
☆マスの43℃調理ときゅうりのさまざまなカット
☆魚の冷たいカッペリーニ
特に、レシピ本の表紙を飾った「魚の冷たいカッペリーニ」の作り方は、驚きの連続です
1)氷水の上にバットを置き、塩をふります。スライスした鯛(または、お刺身用の白身魚)を並べ、上からも塩をします。
2)バットにピュアオリーブオイルを入れ、オイルに魚の香りを移します。
3)ややきつめの塩を入れたお湯でパスタを茹で、素早く流水であら熱をとり、氷水で冷やしたらザルにあげ、乾いたタオルにあけ良くしぼります。
4) 2)のオイルをボールに移し、カッペリーニを入れ混ぜます。
「パスタは50回ほど混ぜます。すると、麺と麺がこすれて油と一体化します。麺に油が入ってコクが出ます。オイルベースのパスタなので、小麦の味わいも残したいんです。シブレットというハーブを入れて混ぜ、お皿に盛れば完成。素材の持ち味を活かす一皿を目指しています。むやみに食材を増やすことはしません」
説明しながらも、決して手を休めない奥田シェフ。
「鯛と一言で言っても、世界には色々な鯛がいます。海老を食べる鯛、海藻を食べる鯛。味が全然違います。なので、私は、その鯛がとれたエリアの海塩を使います」
また、毎日お風呂に入る時、必ず1分間水にもぐるという奥田シェフ。
1分間を体に叩き込むことで、パスタの茹で時間も自然と分かるようになるそう。
学生たちは、ちょっとした雑談も真剣にメモをとります
続いては、地鶏の燻製とボスカイオーラ。
「椎茸の味を最大限に引き出すには、水分を飛ばすこと。焦がしたバターで、短時間いためるだけ」
バターで炒めただけなのに、その美味しさと言ったら......
学生たちも「」という表情を浮かべていましたよ。
「ボスカイオーラは男性的なパスタなので、ミジン切りのニンニクを使います。女性的なパスタなら、ニンニクは欠片で入れると良いでしょう。焦げる寸前まで炒めます。唐辛子は、色あざやかになるタイミングを逆算して入れます。最後に、トマトソースを入れ軽く煮込み、タイムを入れます。最後に茹で上げたパスタを入れて完成」
「食べてみてください。トマト、鶏......すべての味が感じられますか?」
ここで、半分をお皿に盛り付け、残りの半分にチーズを入れる奥田シェフ。
「チーズをいれて、フライパンを何度もあおればコクが出ます。
でも!!
素材の味は消えます。2つを食べ比べてみてください。どちらが美味しいかは、皆さんが判断してください」
と、学生たちに考えさせます。
「チーズを入れて、ガンガンあおるお店もあります。でも、私は人がやっていないことをするように心がけています。今では、全国各地からお客様がいらっしゃってくださるようになりました。そういう料理が作れるシェフになってくださいね」
さりげない一言一言に、奥田シェフの料理哲学を感じることができました。
最後は...... 記念撮影
持参した本に、サインをいただけたラッキーな学生も
奥田シェフ、貴重な機会をいただき、本当にありがとうございました