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2017.10.15東京
授業/特別講師/講演会
レコールバンタンでは、時代の先端を走るシェフたちを招き、
レストランで提供するメニューを学ぶ「直伝プログラム」を開催しています。
今回の講師は、ミシュランガイドで一つ星を獲得したCRAFTALE大土橋シェフ。
「『稚鮎〜清流〜』は、5月から6月にかけてお出ししていた、夏の稚鮎を感じていただくメニューです。
料理の、走り、旬、名残でいうと、走りのメニューですね。このひと皿から、夏の訪れを感じていただけます。」
もうひとつ、『ホタテ〜ゼブラウッド〜』は、うちのシグネチャーメニュー。
「木みたいに見えますよね?でも、実はこれ、ココアパウダーなどを使って焼き上げたチップスです。
そこに、甘みの強いホタテを合わせることで、本質的な味わいに近づけています。
チップスなどは、ベースで教えてもらえる技術かと思いますので、こうした発想方法を知ってもられえば」 と、大土橋講師。
まずは、『稚鮎〜清流〜』を上げていきます!
大土橋講師「今回は、食材の手配の関係で冷凍を使いますが、冷凍がベストということではありません。
ただ、揚げるときの失敗は少ないかと思います。入れるときは、鍋はだからスッと入れること。
ビビって投げ入れるとハネますよ。表面が薄く黄色になるのが目安です」
取り出したら、油がなじんでいるうちに塩をのせるのがポイント!
大土橋講師「塩はすべての味を決めます。まんべんなく、丁寧にふってください」
盛りつけるときのポイントは……?
大土橋講師
「すべてのパーツを準備してから盛りつけること。それぞれの味見も忘れずに。
手前は低く、遠くは高く盛りつけると見映えがいいです。また、左側に重心があるほうが圧倒的に食べやすいですね。
ウチはメニューがないので、瞬間的にストーリーが伝わるように、想像力、好奇心をかきたてるような盛りつけでお出ししています」
デモンストレーションを見たら、学生たちも稚鮎を揚げていきます。
よい香りが、キッチンにたってきました!
盛りつけも、好きなお皿を選べるので「学生さんの個性が出ますね!」と、大土橋講師。
「パンケーキ店でバイトしているので、コツが分かります!」と、手慣れた様子でスプーマをしぼる学生もいましたよ!
フヌイユのムース、胡瓜とキウイのソース、乾燥したタデパウダー、そして揚げた稚鮎がお皿の上で一体に。
「完全に鮎が泳いでます!」と、学生も嬉しそう。
お待ちかねの試食タイムでは……
「おいしい!」
「普段は、あまり鮎を食べないですがおいしいです」
「シャルとリューズのジュレが繊細だなと思いました。しっかりと白ワインを感じます!」
「この料理はどのタイミングで出されるものですか?」と、鋭い質問する学生も。
大土橋講師「冷たい前菜から、温かい前菜までの間のメニューとして出しています。
温かいものと冷たいものを合わせて食べられるのがレストランのいいところです」
続いては、シグネチャーメニュー『ホタテ〜ゼブラウッド〜』の仕上げに入ります。
ホタテのチップの上に、「ホタテ貝のタルタル」をのせます。
最後に、マイクロプレーンでトリュフをけずり散らします!
大土橋講師
「ホタテは、薄く切りすぎると食感を感じなくなるので注意して!
ホタテには塩とクルミオイルで味付けしますが、最初に塩をふると斑点ができて、水分も出てしまうので、まずはオイルをまわします」
どちらも、パッと見た瞬間から物語を感じられるようなプレゼテーションに!
大土橋講師
「普遍的な価値観というものは、これからのフード業界でも変わらないと思っています。
うちの料理はモダンだと言われますが、今、モダンと評されている技術や表現は、100年後には基礎の部分になっているでしょうね。
今後は、料理にも3Dプリンターを使うといったアプローチも広まるかもしれません」と、コメント。
「パッと見では分からないけれど、チップスはホタテの味が濃厚です!シェフの考え方や、アプローチがスゴいと思いました」
フードコーディネーターを目指している学生は
「写真映えする盛りつけが、とても参考になります。料理っていうより芸術だなと感じました」
単にレシピを知るだけでなく、シェフの発想、プレゼンテーションなどを
トータルで学ぶことができましたね!