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- ドリンクの魔術師・江沢講師が教える!日本酒と焼酎の入 ...
2017.12.11東京
授業/特別講師/講演会
今回は、日本酒&焼酎の授業をレポート!
でも、カフェ・バリスタの専攻で、なぜお酒について学ぶのでしょう……?
「それは、食材としての意識を、持ってほしいから。
まずは、日本酒について。日本酒とは、つまり純米酒です。
材料は、米と米麹のみ。対して、これに醸造アルコールを添加したものが本醸造酒。
今の話だけで、ふくよかな甘みがあるのが純米酒で、
すっきりサッパリしているのが本醸造なんじゃないかなとイメージできるといいね!」
と語るのは、「ドリンクの魔術師」の異名をもつ江沢貴弘講師。
まず、日本酒の製造工程について細かく解説!
「N.Yのレストランでも、日本酒は高価に扱われています。でも、海外では味わえないものがあります。
それは、にごり酒。加熱していないから国外に持ち出しできません。
そもそも、火入れをする理由は、中に酵母がいたりするので、味を安定させるためなんですよ。
卒業する前に、ぜひ酒蔵を見に行ってください!」
そして、いよいよ、お待ちかねのテイスティング♪
今回は、傾ければ色合いが見られ、鼻を近づければ香りも分かるという理由からワイングラスをチョイス。
まずは、香り。
5秒ほどかけて、ゆっくりと香りを感じます。
江原講師「口に含ませて、空気を入れて、舌全体になじませて、呼吸する。
吐くと、フレーバーが戻ってきます。舌にあてたときのインパクトはどう?うま味の違いは分かりますか?
本醸造は、洗練させるために醸造アルコールを足しています。
なので、スッキリした感じがあると思います。シトラス系の華やかな香りが純米酒の特徴です」
阿部さん「純米酒の香りが好き!」
長谷部さん「本醸造の方がピリッとした感じがありました」
安部くん「本醸造はワインのような香りがします」と、みんな感覚を研ぎすまして試飲!
次は、純米吟醸と、純米大吟醸をテイスティング。
江原講師「純米酒に、みがきをかけると純米吟醸酒。吟醸に米のふくよかさを出したのが特別純米酒です。
呼吸したときの華やかさが全然違います。みがきをかけているから、大吟醸のフレーバーは飛び抜けているよね?」
グラスを、くるくるっと回して、香りをかぐと……吟醸香がたってきます!!
「米のけずりを多くすることが吟醸だと思われがちですが、低温熟成することで吟醸の華やかな香りが出てきます。
例えば……水炊きを食べるとしたら、どのお酒を合わせる?洗練さがあってすっきりサッパリさせたいなら本醸造。
華やかな香りを求めるなら純米大吟醸……と、セオリーはあるけれど、自分たちなら何をどう合わせるかを提案してほしいです」
ちなみに、味や香りがある酒は、温度帯が高いほうが味わいをより感じやすいそう!
<焼酎>
「次は焼酎です。そもそも、醸造酒と蒸留酒の違いを何でしょう?」
「醸造酒は、菌の発酵によってできたお酒です。
菌の発酵によってできているから、アルコール度数は低めということが分かりますね?
対して、菌の発酵によってできた醸造酒を、蒸留したものが蒸留酒です。
世界的な蒸留酒であるスピリッツは40℃。また、ラム、ジン、ウォッカ、ウィスキーもほぼ40℃ですね」
<焼酎の麹菌について>
「どの麹菌を使うかで、味わいが変わることも知っておいてください。黒麹は野性的でパンチがあります。
白麹は、やわらかでマイルド。黄色麹は日本酒でよく使います。フルーティーさを感じると、黄色麹を使っている可能性がありますね」
テイスティングでは、甲類焼酎、芋焼酎、麦焼酎、しそ焼酎、泡盛、黒糖焼酎、ラム酒など、たくさんのボトルがズラリ!
まずは、ストレートで。
みんな、興味深そうに、一口ずつ味わっていきます。
「今まで飲んでこなかったけど、香りも良くておいしいです。温度帯も大事だなと実感!」
「知らないことだらけでした」と、その奥深さに引き込まれた様子!
「調理で酒を使うときに『料理酒』で終わらせる料理人は多いです。でも、それではもったいない。
例えば、バリスタのコンテストに出るときは、僕は、ラムよりも奄美大島で作られた『黒糖焼酎』を使ってほしいと思っています。」
「また、日本酒も、私たちの文化ですし、ぜひ日本の器で飲んでもらいたいです。
酒も食材のひとつだと意識して、どんな状況でもお客さまにおいしいものを提供できるプロになってほしいですね」と、江原講師。
お酒も、日本の豊かな食文化に欠かせない存在だと実感できましたね。
新しい学びに、乾杯!