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2018.06.25東京
授業/特別講師/講演会
レコールバンタンの「グランパティシエコース produced by Toshi Yoroizuka」は、シェフのフィロソフィーや技術を学ぶことができる唯一無二のコースです。
この日は、鎧塚俊彦シェフに教えていただく初回授業とあって、在学生たちの間には心地よい緊張感が漂っていました。
黒いコックコートに黒いハットをまとい、教室に入ってきた鎧塚シェフ。
最初に、学生たちが自己紹介をしました。
「パティシエである父を越えたいと思います」
「技術を学び、人間としても成長したいです」
黙って彼らの抱負を聞いていた鎧塚シェフが、初めに伝えたメッセージは……
「皆さん、まずは礼儀正しくしてください。素晴らしい人になりチャンスが巡ってくるためには、まず礼儀正しくすることです。可愛がられる人には多くのチャンスがきます。頭では分かっていても、それを続けられる人はほとんどいません。礼儀正しさは人生のファストパスです。口下手だから、人見知りだから……といった理由で、何故わざわざ人生の後列に並んでしまうのですか?お菓子作りだけでなく、人間としてのあるべき姿も教えていきたいと思います」
今回、学ぶのは『Roule aux fraises(ロールケーキフレーズ)』。
鎧塚シェフ 「日本は、世界でいちばんジェノワーズ(スポンジ生地)が優れている国です。抹茶やカカオなどを入れて、30種類ものジェノワーズを提供する店もあるほどです。それだけ、日本ではジェノワーズがお店の人気を左右します。なので、Toshi Yoroizukaでもジェノワーズにはこだわっています」
配合にも、作り方にも、鎧塚シェフならではのこだわりがたくさん詰まっています。
できあがった鎧塚シェフのロールケーキフレーズは、まるで芸術品のような美しさ!
学生たちもスマホで撮影して、ディテールに見入っていました。
デモンストレーションの後は、学生たちも調理にとりかかります。
やや初動が遅い学生たちに……「次に何をするのか、考えながら行動して!」とうながします。
ひとつひとつの工程が、真剣勝負!
調理後は、自分たちが作ったケーキと、シェフの作ったケーキとを食べ比べながら、シェフに質問を投げかけます……。
Q.パティシエになろうと思ったキッカケは何でしょうか?
鎧塚シェフ「お菓子を食べることが好きだから。また、父が外食をしない人だったので料理人になればおいしいものが食べられると考えました。30年前、パティシエなんて言葉はありませんでした。当時、私は高校を卒業して別の仕事をしていましたが、この道に入ると伝えると周りからは笑われましたね。でも、そのときにチャンスだと確信しました。ピンチとチャンスは常に表裏一体ということを覚えておいてください。坂に例えると、登り坂はキツいし進むスピードも遅くピンチに見えますが、人を抜くにはチャンスなんです」
Qお菓子と向き合う姿勢について
「パティシエは、世界一幸せな仕事です。誕生日やウエディングにケーキが欠かせないのはなぜでしょうか?お菓子は幸せを演出する、いわば幸せの代名詞なんですね。もちろん、裏を返せば、それだけの厳しさもあります。
いいお菓子を作る人は五万といます。大切になるのは、基礎をしっかりと習得したうえで、パーソナリティ、パワー、パッション。技術だけではなく、どれくらい世の中を変えていきたいかというパッションを持っているかどうかです。
これからの授業では、みんなと歩調を合わせるなんて思わず、どんどんチャレンジしてください。僕は持っているものは何でも教えたいと思っています」と、学生たちを鼓舞しました。
技術はもちろんですが、シェフが体得してきた視点や姿勢にも、たくさんの教えがつまっていますね!