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- 『思わず入りたくなる店』を仕掛ける!カフェの雰囲気を ...
2019.10.07東京
授業/特別講師/講演会
「『格好いいお店だな』と感じてカフェに入ること、ありますよね?実は、カフェとインテリアの関係はとても深いんです。皆さんがビジネスをディレクションする立場になったときに、メニューと内装とがしっかりリンクするようなヒントを教えていきます」
と、株式会社デコントラクテ代表 石橋 紀子講師。
石橋講師は、店舗の空間プロデュースなどを手がける業界のプロフェッショナルです!
<そもそも。カフェビジネスは、誰のためにやる?>
石橋講師 「カフェビジネスは、誰の喜びのために運営しているのでしょうか?ビジネスには、企業(ショップ)、従事者(自分)、お客さまという存在が関わっていますね。他にも、豆を卸す人、内装業者さんなども含めると関わる人は無数にいますが、今回はシンプルに考えて企業(ショップ)、従事者(自分)、お客さまの三者とします。
この三者が幸せになるのはとても大切ですが、同時にすごく大変なことでもあるんです。それでは、優先順位が高いと思う順に並べてみましょう」
学生回答1
1 従事者、2 お客さま、3 企業
と答えた学生は「サービスする側が満たされていないと、いいサービスができないと思います」
学生回答2
1 お客さま、2 従事者、3 企業
「従事者はお客さまに対してサービスをするので、優先順位はお客さまのほうが高いのでは?」という学生も。
学生回答3
1 お客さま、2 企業、3 従事者
学生 「お客さまがお金を出している存在であり、お客さまなしにはビジネスが成立しないから」
正解は...回答3!
石橋講師 「まずはお客様の利益。ショップにお客さまがきて商品を買い、
このビジネスの大前提はどんな業種にも通じるものです。
続いては……
問題2!スタバとドトール、どっちに行く?それはなぜ?
石橋講師 「自分から同じ距離のところにあるスターバックスと、ドトール。さて、どちらに行きますか?」
「ドトールはタバコくさいお店もあるので、スタバですね」
「スタバ。インスタ映えするメニューが多いから」
「店舗ごとに内装も違うし、座り心地のいい椅子があるからスタバ!」
「その日のうちに、コーヒーの2杯目を飲むと100円で飲めるサービスがあるのでスタバ」と、なんと5対1でスターバックスが支持を集めました。
石橋講師 「では、なぜそれを選んだの?考えて」
ニ店舗を比較して、次々に違いが指摘されました。メニュー、店員、インテリア、客層、値段……。
照明ひとつをとっても、スタバはダウンライト、ドトールは蛍光灯を使っています。
石橋講師 「スタバは心理的充足感が多いようですね。対してドトールは手軽に気軽にコーヒーを飲めることがメイン。また、ショップコンセプトもまったく違います。スタバのホームペジによれば『お客様のサードプレイスとしてより豊かで潤いのある時間を提供し、最高のスターバックス体験をお届けする』とあります。対してドトールは、創業当初のライバルは缶コーヒーでした。サラリーマンが一服する時間を想定してお店作りを始めている点も違いますね」
「確かに!!ドトールは入口に旗が立っていて、ちょっとダサイ感じがします」と、意見を出す学生。
石橋講師 「お客さまに与える「価値」はインテリアが大きく影響するということを覚えておいてください。何故入りたくなるか、入りたくないかにも理由があるんですよ。インテリアによって与える印象が異なります。どうか侮らないで!」
<テイストは感覚的表現、スタイルは様式>
石橋講師 「カフェのインテリアを決めるうえで、大切になるのがテイストとスタイルです。よく混同されますが、テイストはあたかも口の中で感じるような感覚をさします。例えば、甘い、ふんわり、渋い、固い。対してスタイルは様式や形式という意味。例えば、絵画、建物、時代にあった文化様式をスタイルと呼びます。『ジャパニーズ』はテイストではなく、スタイルですね」
具体的に、ファストフードやファミレスの内装で見られる"カジュ
「今、日本で人気があるのは北欧のモダンスタイル。シンプル&クリアな雰囲気が支持されています。北欧モダンはナチュラルな木を使うデザインが多く、そこに金属的な素材を組み合わせたりもしますね」とひも解きました。
カフェオーナーを目指す人のみならず、今日から「なぜ、自分はこのお店に入ろうと思ったのか?」までを自分自身に問えるはず。
カフェビジネスに携わるうえで、おさえておきたい知識を得られた授業でした!