学生がオリジナルドリンクを考案!伝統的なドリンクを『ツイスト』するうえで欠かせないこととは?

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2019.12.09東京

授業/特別講師/講演会

「伝統的ドリンクに、自分のカラーを加えて再構築すること『ツイスト』と呼びます。2年次の学生だからこそできる、オリジナル作品に期待したい」

と話すのは”ドリンクの魔術師”こと飲料専門家・江沢 貴弘講師

 

「ツイストするときは古典を知らなくてはいけません。与えられたものの中でいかに自分の色を出せるかが腕の見せ所。そのカクテルを作った人の気持ちを踏みにじってしまうような創作は、単なる『はき違え』なので注意して」と江沢講師。

 

例に挙げたのが、マルガリータ。

「レシピを考案した彼は、かつて付き合っていた女性の名前をカクテルに冠しました。その女性は流れ弾にあたって即死したのだとか。彼女を偲ぶときに流す涙の味を、ソルトリム(グラスのふちにそえられた塩)で表現しています。

 

先駆者をリスペクとするならソルトリムは外していいと思いますか?安易に砂糖の方がいいからって、砂糖をつけますか?だからこそ、トラディショナルなものは古典として知っておかなくてはならない。基礎からの展開が大事です」と熱を込めます。

 

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さっそく、それぞれが目指すオリジナルドリンクの開発に取りかかります。

 

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<ジャパニーズスパイスラテ>

一口飲んで「んんん」と渋い表情を浮かべる加藤さん。

試作したのはわさびラテ。

わさびと黒糖を合わせたものをエスプレッソに見立てて、フォームミルクを注いだものの……予想した味とは違う様子。

 

「お醤油を入れるとみたらし団子の味に、ヴァニラを入れるとわさびが消えてしまう」と悩みます。

試作を重ね、山椒を加えました。

 

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ラテを試飲した江沢講師は・・・

「わさびに、大根に近いフレーバーがあってそれが強調されちゃうね。HOTラテで出すとイヤな香りも強調されちゃう。山椒でもマスキングできていない」とフィードバック。

「アイスならイケるかな……」と、試作は続きます。

 

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2.リンゴのコンポートと紅茶を合わせたドリンク

試作中の嶋さん。グラニュー糖と水でリンゴを煮込みコンポートを作っていましたが……

江沢講師 「なんだか深みがないね。HUGELを使ったほうがいいよ」

 

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白ワインを少し加えるだけで、甘く芳醇な香りが漂ってきました!

嶋さん 「本当だ!香りから美味しそう」

「でしょ?砂糖で調整するのは素人です」と、江沢講師は一つひとつの工程にプロとしてこだわることを説きます。

 

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また、『ブルーマロウ』というハーブティーの特徴を活かして、”夜明けから朝焼け”のカクテルを作ろうと奮闘する学生もいました。

 

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中でも、ひときわ意気込んでいたのが堀口さん。

堀口さん 「『NEXT BARISTA GRAND PRIX 2019』に出場します。予選を通過して48名に残ったので、次回6名の枠を争う競技に出ます」

 

テーマは、イチゴを使ったシグニチャーカクテル。ノンアルコール、アイスドリンク、指定されたMONINドリンクなどを使うことが決められているそう。

大会前のため、レシピは詳しくは明かせませんが、堀口さんはボストンシェイカーを使いたいそう。

 

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<個別レッスン!フルーツマティーニの基礎>

江沢講師 「ボストンシェイカーは、通常のシェイカーよりもパーツが少ないので洗いやすくて、海外では人気が高まっているね。フルーツマティーニの作り方を教えるよ。よく見ていて」

 

まず、フルーツを口に入れるのに適切なサイズに切ります。

江沢講師 「できるだけカット数は少なくして。これは水分が出ておいしさが逃げてしまうから。あと、イチゴなどの果物は粒を潰すと渋みが出てしまうので注意して」

 

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マッシャーでマッシュ(つぶす)。ここでも力を加えすぎると渋みが出るため優しく行うのがポイント。

ジン、砂糖を入れて、パイントグラスの上にティン(銀色のパーツ)をはめます。

 

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江沢講師 「ポイントは、ティンを自分の手前側に少し倒してはめること!」

円の回転をかけるように、押す、引く、押す、引くを繰り返します。氷がパイントグラスの先にこつんと当てるようなイメージで。

江沢講師  「ショーだったら作るときの見映えも大事だよ。説明もまじえながら、堂々と審査員にアピールしなさい」とアドバイス。

 

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堀口さんも「スゴい!知りたいことを知れました」と、満足そう。技術を学んだあとも、レシピのブラッシュアップに励んでいましたよ♪

 

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最初から最後まで、高い熱量で開発に励んでいた学生たち。

時代を牽引するような、新しい『ツイスト』ドリンクができることを期待しています♪

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