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2020.03.21東京
イベントデビュープロジェクトコンテスト
ノージャンル・ボーダーレスなバリスタの大会『NEXT BARISTA GRAND PRIX 2019』が開催されました。
今年初開催となる本大会は、バリスタとしての総合力・現場力を競うコンテストとして、現役でカフェや飲食店で勤務されている方、またカフェや食に関わる学校に通学している学生を対象とし、年齢や資格などは不問としています。
今回は本戦の様子をレポートします!
▼NEXT BARISTA GRAND PRIX
https://www.lecole.jp/next_barista_grand_prix/2019/?Command=next_barista_grand_prix/2019
企画運営アドバイザー・篠崎 好治バリスタ(日本バリスタ協会 技術研究委員長)は開催意図について、
「既存の大会は、ラテアート、サイフォン、ドリップなど部門ごとに分かれているものが多い。また日本ではコーヒー以外のドリンクの需要も高い。そこで、ひとつの分野に特化するのではなく総合的な知識とスキルを問う大会を企画しました。レコールバンタンとして業界に貢献していきたい」と話します。
バリスタとして本当に必要はスキルな何か……?
書類選考と予選を勝ち抜いた6名の競技者たちがその解を導き出します。
審査員にはこちらの4名をお迎えしました。
(あいうえお順)
◆井崎 英典 様(株式会社QAHWA代表取締役、第15代ワールドバリスタチャンピオン、バリスタハッスルジャパン共同代表)
◆上野 登 様(有限会社FBCインターナショナル代表取締役、Free Pour Latte Grand Prix実行委員会委員長)
◆岡田 章宏 様(Okaffe kyotoオーナーバリスタ、ジャパンバリスタチャンピオンシップ2008-2009優勝)
◆糟谷 哲 様(World Brewers Cup Champion2016、フィロコフィア取締役)
「11月に予選を行いました。西日本、東日本合計で44名が出場し、上位6名が本選に進みました。また、既に『コーヒーテイスティング(#1)』の競技を終えています。今日の競技内容はふたつ。まずは、①テーマに沿ったシグネチャービバレッジの考案・作製・プレゼンテーション。そして②ドリップ・エスプレッソ(各4杯)カプチーノ・カフェラテ(各2杯)の抽出及び提供です」と、鈴木 博人バリスタ(日本バリスタ協会 インストラクター)の解説から競技がスタート。
<シグネチャー ビバレッジ (オリジナリティー・プレゼンテーション審査)>
▶競技内容:
テーマに沿ったシグネチャービバレッジの考案・作製・プレゼンテーション
指定食材”イチゴ”を使ったアイスドリンクを制作
トップバッターは……
[Kurasu kyoto] 福田 瞳さん
「雪解けから春先にかけて、季節の移ろいをイメージしたデザートドリンクを表現します」
ミルク、アールグレイティー、イチゴの3層からなるドリンクを提供。隠し味にモナンのトロピカルアイランドシロップを加えました。
審査は4つの項目で行われます。
1.接客サービス
2.技術
3.味覚
4.オリジナリティー・プレゼンテーション
[ダブルトールカフェ原宿店]宮内 優里香さん
「ボタニカルバージンモヒートを作ります。栄養士として働いていた経験を活かしドリンクも栄養を考えて作っています」
グラスの内側に薄くスライスしたキュウリを張り付けて、ミント、ローズウォーター、白ワインビネガー、キューカンバーシロップ、モヒートミントシロップ、炭酸水を使います。20代女性をターゲットにしていて可愛い見た目に。
上野様も「キュウリはアロマとしてすごく強い。美味しかった」とコメント。
[SUNDAY’S BAKE 569] 岩村 汐遠さん
「このドリンクを作ろうと思ったキッカケは自分が作ったフルーツのモヒートを絶賛してくれ、5杯もおかわりしてもらった経験です。テーマがイチゴということで赤と緑の食材にこだわりました」
ターゲットは30代後半の女性。多めのフレッシュミント、細かく潰したイチゴ、キューカンバーシロップ、クランベリージュースがベース。
提供の際は「10分以内を目指していたのですがお待たせしてしまってすみません」と審査員を気遣う場面も。
[レコールバンタン東京校・CAFE SANS NOM AKASAKA] 堀口 直人さん
「さまざまな業界で人の手が必要なくなる時代になりました。バリスタに求められる本当に必要なスキルとは何でしょうか?」
と感情に訴えるプレゼンで、ゲストを惹き付ける堀口さん。
「美白効果が期待できるイチゴに、米麹で作られた甘酒を合わせます。甘酒に含まれる酵素の働きが消化吸収を高めるため飲酒後にもお飲みいただけます」
ボトル内の空気を抜き真空にし、甘酒にいちごの風味を入れる”インフューズド”という技術を採用。
「レコールバンタンの授業で得た知識を応用しています。ジンジャーパウダーと酸味の強いシナモンマルガリータミックスを入れています」とこだわりを披露。
「10年後にはさまざまな仕事がAI化されるそうです。AIが苦手なことは新たにものを生み出すこと。人にしかできない想像力こそ、バリスタに求められる資質だと考えます」と締めくくりました。
「新しい飲み口」と上野様、「未来志向のいいプレゼン」と粕谷様も感心。
一定の評価を得ました。
[レコールバンタン東京校・月詠珈琲] 阿部 尚悟さん
「緊張していますが、よろしくお願い致します。高校を卒業しレコールバンタンに入学しました。今回のドリンクはバリスタとしての向上心をあげてくれた人たちに送ります。コンセプトは『プレゼント』。万人ウケするドリンクを作りました」
ベースはフレッシュなイチゴと、ザクロ果汁から作られた"グレナデン・シロップ"、レモン果汁。
「卵白を入れることで口当たりを優しくします。ミキサーにかけ、具材がある程度まぜ合わさったら、ココに牛乳を60mm、氷を入れます」
茶こしを通しながら注ぐことで、なめらかな口当たりに。
「今回はアルコールを使っていませんが、ジンを足してもいいです。特別な技法を使わず美味しく作ることを意識しました」
最後にカカオパウダーをふりかけ『Loved one(大切な人)』という名のオリジナルドリンクが完成!
粕谷様は「丁寧に説明されていて、アレンジのアイデアも良かった」。
上野様も「重ための口あたりが大好きなので美味しかったです」とフィードバック。
[小川珈琲株式会社]寺田 奨吾さん
「カフェで飲むイチゴのドリンクは可愛らしかったり、年齢層が上の人は頼みにくいこともあるのではないでしょうか。そこで、煎茶を使ったリフレッシュドリンクを提案します。」
65℃で抽出した鹿児島知覧の煎茶、イチゴシロップ、ローズシロップとソーダの一体感が感じられるドリンク。
「こだわったのはオペレーションの簡易性。カフェや店舗様にアレンジドリンクの提案をしているため、現場での再現性、短時間で作れることを重視しています」
井崎様も「全体のバランスが凄く好きでした」とコメント。
そして、いよいよ最終競技へ進みます!
<『コーヒーブリューイング』(サービス・技術審査)>
▶競技内容:
ドリップ・エスプレッソ・カプチーノ・カフェラテ/ 各4杯の抽出及び提供
コーヒー豆は”AMAMERIA ESPRESSO”、”TAOCA COFFEE”、”Mel Coffee Roasters”各社のブレンドより競技者が選択します。
ここでも、レコールバンタン生が勇姿を見せました!
[レコールバンタン東京校・CAFE SANS NOM AKASAKA] 堀口 直人さん
「コーヒーが苦手な人に、バリスタとして美味しさを伝えていくことが僕の目標です。皆様にお楽しみいただけるように全力でのぞみたいと思います!」
糟谷様のオーダーは「水のように綺麗な甘さのあるドリップコーヒー」。
堀口さんはコーヒーを淹れながら「初めていただいたオーダーでした。エチオピアの豆を18g、30g、60g、80g、80gでの落とし切りで合計250gの湯量を使います」と説明しながら抽出。
カプチーノのオーダーでは「ミルクフォームがギュッとつあっていて、ぬるめのものをお願いしいます」と岡田様。
ラストの項目・カフェラテは「自分の競技は15:15頃行われる予定でしたので、おやつに合うカフェラテをイメージしました」とこだわりを伝えます。
そして気になる結果は……!!
グランプリ [小川珈琲株式会社]寺田 奨吾さん
準グランプリ [ダブルトールカフェ原宿店]宮内 優里香さん
そして3位に[レコールバンタン東京校・CAFE SANS NOM AKASAKA] 堀口 直人さん
が入賞しました!!
堀口さんに対しては「プレゼンテーション技術が高かったです。レシピを自分の競技時間から組み立てていてホスピタリティを感じました」と粕谷様。
井崎様も「美容効果にフォーカスした商品開発も良かったし、プレゼンもフォーマルで素敵でした」と評価しました。
受賞された皆さん、おめでとうございます!!
大会での経験を糧に、これからのカフェ業界を牽引していってください!
#1……3杯のコーヒーをテイスティング。3杯の中から異なるコーヒー1杯を当てる3点識別法。5セットを行い、その正答率とスピードを審査。