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2021.02.17東京
授業/特別講師/講演会
グラン パティシエ学部1年生の授業をレポートします!
学生たちが学ぶのは、ミルフィーユ、ピティビエ、ショソン。
ミルフィーユは知っているけれど、
他のお菓子は「どんなもの?」という人も多いのではないでしょうか。
ピティビエとは、フランスのピティビエ市に伝わる伝統菓子のこと!
パイ生地の中に、クレーム・ダマンド(アーモンドクリーム)が入っていて、
表面には渦巻状の模様が入っているのが特徴です。
また、ショソンはパイ生地でリンゴを包んだフランスの菓子パンです。
ちなみに、ショソンはフランス語でスリッパという意味です。
<山本健シェフPROFILE>
2005年 ワールドチョコレートマスターズ2005日本代表、
2009年 クープ・デュ・モンド ドゥ・ラ・パティスリー2009日本代表、
2013年 オキナワ マリオット リゾート&スパ シェフパティシエに就任。
2019年より、シェラトン都ホテル東京 シェフパティシエとしてご活躍されています。
<ショソンの模様付け>
山本シェフ
「ペティナイフでも、カッターでもどちらで進めてもいいですよ。
表面に、木の葉の模様を入れていきます。
中には、リンゴのコンポートが入っていますが、
ナイフの切り込みが深すぎると、中身が出てきてしまうので注意が必要。
丁寧でありながらも、スピーディな仕事が求められます。
「調子に乗って、ビュッフェメニューにショソンを入れてしまうと、
黙々とこの作業をやることになります(笑)大変ですよ~」とジョークを言う山本シェフ
<オーブンで焼成>
ピティビエ、ショソンをオーブンへ
ピティビエは、表面に軽く焼き色がついたら、オーブンから取り出して、
セルクルで固定した天板をパイの上にのせます。
その理由とは……?
山本シェフ
「パイの表面が、平面になってほしいから。
でも、この方法が正解というわけではありません。
僕はお客さんの反応が、いちばんええものが正解だと思います」
同時進行で、ミルフィーユに使う「ディプロマット」を仕上げます。
これは、クレーム・パティシエール(カスタード)と
クレーム・シャンティイ(生クリーム)を合わせたもの
また、ミルフィーユの生地をパイローラーで伸ばしていきます。
「今までは手で伸ばしていましたが、
ローラーを使うと均一に伸ばせるのでいいですね
使うのは初めてですが慣れてきました」と、コツを掴んでいく皆さん
そうこうしているうちに、ピティディエが焼きあがりました!
山本シェフ
「すぐに冷めるように、グリル板に移していって!」
学生
「はい!」
粉糖をふって、再びオーブンへ。
加熱すると粉糖が溶けて、飴色の焼き色がついています。
山本シェフ
「粉糖で焼き足りないようなら、バーナーで直接あぶります」
また、ミルフィーユ用のパイもオーブンに入れます。
教室中に、パイの甘い香りがたちこめます
<ミルフィーユの仕上げ>
ミルフィーユ用のパイが焼きあがったら……
山本シェフ
「ミルフィーユは、7.5cm×3cmに切って。一個につき2枚使います」
定規を使って、正確に測ってから切っていきます
山本シェフ
「次に、ディプロマットを2列に絞ります。
上から、もう1枚パイ生地を重ねます。
さて、この状態で食べたらどういう食感になると思いますか?
そういうことを想像しながら調理を進めていきましょう
これでは、クリームが足りず口の中でモソモソしてしまう。
なので、金台紙にのせたら、側面にクリームを足します。
アレンジで、イチゴなどのフルーツを飾ってもOK!より華やかな印象になります」
「カットする人はカットする人、
ディプロマットを絞る人は絞る人と、役割分担してね!
それから、手を空いた人はどんどん片付けようや!
汚いテーブルで作業をしないようにね!」と、
レシピを学ぶことと同時に、生産性の高い動きをするように呼びかけていました
こうして手際よく3品のパイを完成させることができました
パイのポイントを習得すれば、菓子パイだけでなく、
肉や魚野菜などを包んだお食事系パイまでアレンジ自在。
パティシエとして、提供できるメニューの幅が広がりましたね
山本シェフ、ありがとうございました!