「ENEKO Tokyo」より菊地俊輔パティシエをお招きして。ウエディングケーキ&デセール「Fresa,Rosa,Yogur」のポイントとは?【レコールバンタンブログ☆】

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2021.03.01東京

授業/特別講師/講演会

スペイン・バスクの三つ星『アスルメンディ』シェフ、

エネコ・アチャ氏が手がける東京・西麻布のレストランENEKO Tokyo。

最先端のガストロノミーを体験できると、高い評価を得ています。

 

今回は、ENEKO Tokyoより菊地俊輔パティシエにお越しいただき、

スペシャルなメニューを教えていただきます

 

デモンストレーションではウエディングケーキを、

デセール「Fresa,Rosa,Yogur」(スペイン語で苺、バラ、ヨーグルトの意)を学びます

 

デモでは、いちばんの見せ場!

ウエディングケーキの仕上げ工程に入ります

 

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菊地シェフ

「ウエディング当日は、お客様の目の前で、10分程度で飾り付けまで行います。

ゲストは、自分のケーキ作りを見に来ているわけではではないので、

短時間でパフォーマンスする必要があります。

デザインは、その場で作るのではなく、あらかじめ新郎新婦と相談して決めています」と、

説明しながらテキパキと手際よくナッペを進めていきます

 

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<口金の選び方>

菊地シェフ

「生クリームを絞る口金ですが、サイズが大きければ大きいほどポップに、

小さければ小さいほどエレガントな印象になります」と、選び方のポイントを指南

 

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<口金は、あらかじめ広げておく>

菊地シェフ

「実は、プロのパティシエは、あらかじめ口金を広げています。

これは、クリームにかかる負荷を少なくするため。

クリームに抵抗がかかるとその分ボソボソした食感になってしまいます。

こういうことは現場で働かないと分からないことですね

 

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<ウエディングケーキのデコレーション>

まず、3段目の上面から下段に、クリームで苺の「まくら」を絞っていきます

 

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菊地シェフ

「イチゴは、ヘタつき、ヘタなしを丸ごと、

ヘタなしを半分に切ったものなどミックスするのがポイントです

飾るときは、縦の線で見て、フルーツの位置が被らないように気をつけて

でもね、フルーツの盛り方にルールはありません。

ラズベリーも、半分でも、1個で飾ってもいいし、粉糖をまぶしてもいい。

単調にならないようフルーツの様々な表情を活かしてあげることが大切です。」とアドバイス。

こうして、ウエディングケーキのデコレーションが完成

 

 

続いて、ケーキに添える「バラとアロマのセット」も仕上げていきます。

ケトルに水200gを入れ、温めます。

次にイチゴの濃縮シロップ8g、最後にローズウォーターを8g入れます。

そのローズアロマのウォーターを、バラとドライアイスの入った花瓶に注げば完成!

もくもくとした煙と共に、ほのかなローズの香りも漂います

 

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菊地シェフ

「お客さんは、香りも楽しめます。五感を刺激することで、

より記憶に残るプレゼンテーションになります」

学生たちも「バラのいい香りがする!」と笑顔に

 

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<デセール「Fresa,Rosa,Yogur」仕上げ>

菊池シェフ

「デセールを盛り付けるお皿は綺麗ですか?あらかじめ、確認してくださいね

「Fresa,Rosa,Yogur」は、真空調理した苺のコンポート、

苺のシフォン、ヨーグルトソルベに、ヨーグルトメレンゲをあしらった皿盛りデザートです

 

菊地シェフ

「スペイン・SOSA社のラズベリークリスピーも使います。

SOSA社はとてもユニークな材料を数多く開発しているんですよ

少し持ってきたので、食べてみてください」と、

一見、飴のような素材を配ります。

 

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「これ、なんだと思いますか?実は、水、ピューレ、砂糖でできた

『加熱しても溶けないゼリー』なんです

ヨーグルトソルベにもSOSA社の『ヨーグルトパウダー』を使いましたよね?

アレンジ次第でお菓子の可能性を広げてくれます

 

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また、盛りつけでは、生クリームやアイスクリームを

温めたスプーンですくって成形する「クネル」も練習!

 

菊地シェフ

「皆さん、上手ですね!上手くできないときは、

スプーンの底面を手のひらで温めるといいですよ」とアドバイス。

「お菓子屋さんで買ってきたものを綺麗にお皿に盛るだけでは、デセールとは呼べません

デセールは、『その場でしか食べられないもの』。繊細で、儚いものなんです

 

 

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<メッセージ&質疑応答>

菊地シェフ

「料理は化学です。

スペインの三ツ星レストラン『エル・ブリ』料理長フェラン・アドリアさんは、

自分が表現したい料理を提供するため、新しい調理手法に挑戦しました。

彼のすごいところは、そのレシピを隠すのではなく世界中に公開したこと

この姿勢が、料理界の底上げに繋がったと言われているんですよ」

また、デザートを作るうえで原価計算の重要性も説きます

 

菊地シェフ

利益を出していかなければ、仕事を続けていくことはできません。

アラカルトでお出しすると1000円から1200円のデザートですが、

デセールの原価率は約14%になります。

社会人になったら、ぜひ原価のことも意識してくださいね」

後半は、学生たちからの質問に真摯に答えてくださいました

 

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――――― お菓子屋さんのバイトで、梱包ばかり担当しています

お菓子作りを任せてもらえず、気持ちが折れそうです

 

菊地シェフ

「自分も、半年間はサービスをしていました。

その経験を通して、仕事の先に、お金を出して食べてくださる人、

サービスマンがいるということが学べました。

正直、今日僕が教えたレシピよりも大切なことがあります。

それは、仕事に対する姿勢です

レシピや技術は他の職場にいったら覆されるもの。

でも、仕事への熱意は海外で言葉が通じなくても伝わります。

今、このメッセージを聞いて、『未だ、できていないな』と感じたなら、

梱包のバイトを続けてみるのもいいと思います。

その仕事で結果を出す、周りから認められるように早く丁寧にするのもいい。

就職活動も同じで、どんな職場でもそこでしか学べない技術があると思います。

その場所でどう頑張るかが大事ですよ」とエールを送りました

 

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特別授業を終えて、ENEKO Tokyoでアルバイトをしている竹内さんは

「いつもは出来たものを盛り付けていますが、パーツから調理できて良かったです。

デセールは、これぞパティシエの仕事という感じがしました」と笑顔

 

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伏見さん

「普段とは違う調理工程が多く新鮮でした。例えばデセールの苺のコンポートも、

これまでは煮詰めて作っていましたが、真空調理でも作れたので驚きました

未知の調理法を知れて視野が広がりました」と、各自が学びを得ていました

 

 

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レコールバンタン東京校は、世界屈指の美食の街・東京に校舎があるのも魅力

たまには少し背伸びしてレストランにランチを食べに出かける、

など在学中からぜひ自分の五感を刺激していって欲しいと思います。

 

菊地シェフ、ありがとうございました!

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