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2022.10.16東京
イベント
レコールバンタンでは、入学予定者向けに、「プレスクール」を開催しています。
入学前に、授業の流れや雰囲気をつかみ、専門知識・技術も習得ができる体験授業です!
教えてくださるのは、日本バリスタ協会(JBA)のトップバリスタ篠崎好治講師。
「イタリアに留学し、本場のカフェ文化に魅了されてバリスタの世界に入りました」
現在は、飲料メーカーや大手コンビニエンスのコーヒーの商品開発・アドバイザーとしてご活躍されています!
<1. Coffee Basics>
- 品種(Variety)
「コーヒーは発見されているもので、約360種類の品種があります。多いと感じますか?
でも、イチゴは3000種あると言われているので、イチゴと比較すると少なく感じますよね。うち7割はアラビカ種と呼ばれる品種が占めます。
アラビカ種は香り豊かで、苦味と酸味のバランスも良いです。カフェインの含有量が少なく、害虫に弱く、比較的デリケートな品種です」。
また、アラビカ種の次に多い品種は「カネフォラ種」と呼ばれ、麦のような香り、酸味成分が少なく、苦味が強い性質を持つそう。
「カネフォラ種は害虫に強く、高温多湿地域でも栽培しやすい特長を持ちます。なので、アラビカ種と人工交配して生産量を増やしたりしています。
今、中国などでコーヒー消費量が上がっている関係で、世界的にコーヒー豆は足りない状況です」
また、国別のコーヒー豆の生産量では、1位ブラジル(世界の約3割!)、2位ベトナム、3位コロンビア、4位インドネシアと推移しています。
- 精製(Process)
篠崎講師「次に、コーヒーの精製について説明します。
精製とは、コーヒーチェリーから種であるコーヒー豆を取り出し、乾燥させるまでの後処理の工程を指します。
精製方法によって、フレイバーが変わります」
- ナチュラル
- コーヒーチェリーのまま乾かし、水分が12~13%になるまで乾燥処理する方法。
- 直ちに脱穀・精選するだけでなく、乾燥後数週間から数カ月、通気の良い箱・サイロで豆を休ませる方法も一般化しています。
篠崎講師「果肉の甘さが感じられ、フルーティな風味が特長です」
- ウォッシュド
- コーヒーチェリーをパルパー(果肉除去機)にかけ、粘着質の付着したままの果肉皮(パーチメント)を水槽で発酵洗浄し、パーチメントを乾燥させ保管。
- その後、脱穀、精選します。大量の水を使って不要物を洗い流すため、「水洗式」とも呼ばれます。
篠崎講師「種そのものの香りが出やすく、クリーンな味わいが特徴です。不純物が混ざらない精製で、世界的にも主流になりつつあります」
- パルプド ナチュラル
- コーヒーチェリーをパルパー(果肉除去機)にかけ、粘着質の付着したままの果肉皮(パーチメント)を乾燥し、
- パーチメントで保管。脱穀・精選し出荷します。果肉を取る工程はウォッシュドと同じですが、粘液質は取り除かず残したまま乾燥させます。
精製方法について理解を深めたら、5種類のコーヒーをカッピングしていきます。
<2. 初めての本格的なカッピングにトライ>
カッピングとは、コーヒーの香りや味を評価すること。
テーブルには、カッピングボウル、カッピングスプーン、お湯、水を張ったグラス、スケール(はかり)をご用意しました。
- ブラジル パルプド ナチュラル
- ケニア ウォッシュド
- エチオピア ナチュラル
- エチオピア ウォッシュド
- コロンビア ウォッシュド
ちなみに、焙煎は豆の個性を引き出すようにそれぞれで調整しています。
レコールバンタンの授業では、まず篠崎講師が「デモンストレーション」を行ってから、受講生が同様の工程を再現します。
今回はプレスクールなので、簡易版のカッピングを行います。
ドライ
最初に、挽いた豆の香りそのものをチェックします。続いて、豆全体にお湯を注ぎいれ、再び香りをチェック。
最初に、挽いた豆の香りそのものをチェックします。続いて、豆全体にお湯を注ぎいれ、再び香りをチェック。
- ブレイク
4分たったら縦に大きく3回混ぜます。この状態でも、香りをチェック。
- テイスティング
抽出した液体を実際に口に含ませ、フレイバーや質感を評価します。
「もしも、分からなければ、何度飲んでもいいよ!」と在校生がサポートに入ってくれるので、コーヒーを飲み慣れない受講生でも安心です。
テイスティングをしたら、風味、味わい、香りについて、気付いたポイントをメモしていきます。
お気に入りは見つかりましたか?
カッピングの後は、5種類の中から、2種類または3種類のコーヒー豆を選びます。
2種類なら1:1の割合でブレンドし、3種類なら、2:1:1または1:1:1の割合で計量します。
篠崎講師自らが、組み合わせたコーヒー豆を挽いてくださいます。
こうして、オリジナルブレンドの「ドリップバッグ」が完成!
最後に、篠崎講師からメッセージ。「これは、あくまでも僕が感じ取ったフレイバーであって、正解ではありません。
参考までにお伝えすると、①はナッツ、チョコレートっぽいフレイバー、②はカシス、ラズベリーで冷めるとトマトのような香りを感じました。
③はベリー、④はレモンや紅茶のよう、そして⑤はハーブ、レモングラスのような香りを感じました。
入学前から、ぜひ、フレイバーや味わいを“例えるクセ”をつけておいてください。
調味料を嗅いだり、スーパーで色々なフルーツの香りを嗅いだりして、引き出しを増やしておいて。
パティシエ専攻なら、このコーヒーにはどんなスイーツが合うのか?を考えてみると、勉強になると思います」
受講生は「お店のブレンドコーヒーも、どんな精製方法か分からないまま、なんとなく飲んでいました。
精製方法も知れましたし、5種類も飲み比べができて貴重な機会だったと思います」と振り返ります。
入学前から実践的な知識や技術を身につけることができるプレスクール。
これからも定期的に開催しますので、レコールバンタンの授業スタイルを体感してもらえたらと思います。