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- 『デュカス・エデュケーション』シェフ来日授業 〜2日 ...
2013.10.31東京
授業/特別講師/講演会カフェ実践デビュープログラム
「レシピというのは、《ロードマップ》のようなもので、その土地の食材や、気候、自分の好みや、その日のゲストのお好みに合わせてレシピをアレンジすることで、その状況に一番あった形で料理を成功させることにつながります。」
と語るのは、『デュカス・エデュケーション』のブリオ講師。
前回から引き続き、『デュカス・エデュケーション』シェフの特別授業をレポートしていきます
学生たちは午前中に『Aux Lyonnais(オゥ・リヨネー)』のメニュー
『クラポトン 根セロリのレムラード』を完成させました
グラスの中に、豚足、黄身、白身、クルトン、
根セロリのレムラードソースが盛りつけられた鮮やかな一皿です
レムラードソースとは、マヨネーズベースの特製ソースのこと
続いては『Benoit(ブノワ)』のレシピ
『鳩のロースト ポンムドフィンヌ ディアブル風味のコンディモン』の
調理に取りかかります
ポンムドフィヌは、ジャガイモの揚げシュー。
ジャガイモのピューレをシュー生地に混ぜ、180度の油で揚げていきます
「油の温度が高すぎると、表面が焦げて内側には火が通らない。低すぎると、揚げる時間が長すぎて、中まで油が浸透してしまいます。内側にしっかり火が通り、外側はキレイなきつね色に仕上がるよう火加減を調整してください。」
ジュドピジョン(鳩のダシ汁)作りでは、
鳩のガラ、鳩肉、そして香味野菜を焼き色がつくまで炒めます。
次に赤ワインで旨みを抽出するよう3回煮詰めます
続いて、香味野菜を加えて煮詰めていきます。
最後にフォンブランをひたひたに加えて煮詰めたら、
網で漉して、旨みが凝縮されたジュ・ド・ピジョンの出来上がりです
写真は、鳩をバターで焼いているところ
複数のメニューを同時進行で調理するのも、
本場『アラン・デュカス・フォルマシオン』と同じスタイルなのです
試食タイムでは、作りたてのフレンチ料理を堪能しながら、
ブリオ講師が学生たちの質疑応答に答えてくださいました★
Q.メニューは、アラン・デュカス本人が、ゼロから考えるのでしょうか?
「フランス料理を"文面《レシピ》にした"人は、オーギュスト・エスコフィエ氏が初めてだと考えられています。 彼は近代フランス料理の先駆者でした。皆さんがこの2日間学んだレシピは、フランスでも"品の高い"ビストロ料理として昔からあるレシピですが、それをアラン・デュカス風にアレンジしたものを皆さんが勉強しました。これらのレシピは全部アラン・デュカスのレストランで提供されていたものばかりですよ」
Q.先日、『大統領に料理人』という映画を見たのですが、フランス料理で、脂肪が少ないものを作るのは難しいのでしょうか?
「難しくないですよ
簡単に言うと、バターをオリーブオイルに変える、油を調理の段階で取り除き、油の分量を調整する、などすればいいんです。その他に、"脂っぽい"イメージを与えてしまう料理がありますよね?
例えば、『舌平目のバター焼き グルノブロワーズ・ガルニチュールとジュ』には、バターを沢山使いますが、ふんだんに使うレモンやケッパーの酸味がバターの油っぽさを解消し、軽い口当たりに仕上がります。これからみんながこのレシピを勉強するから、試食の時にレモンとケッパーの酸味とバターのバランスを味わいながら確認してみてください」
後半では、先ほど質問の中にも出ていた『Le Rech (ル・レッシュ)』の『舌平目のバター焼き グルノブロワーズとジュ』に挑戦
舌平目は、手で皮をむき、尻尾と頭を切り落とし、均一に身を切っていきます。
「このレシピを注文するお客様は舌平目を堪能できることを期待しているのだから、大きくて、厚みのあるポーションに切ってあげないとね。」と話しながらポーションをきれいな長方形に整えていきます
すべての調理を終えて、認定書の授与式へ...
参加した学生たちは
「本場フランスからきてくれた講師から、フランス伝統的料理の調理法とレシピが知れて嬉しい」と
と確かな手応えを感じている様子
みんなの笑顔からは、達成感が溢れていますね
こうして『アラン・デュカス監修調理プログラム2013』は、