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2022.01.29東京
授業/特別講師/講演会
今回レポートするのは、「フェイクミート」を使ったハンバーグの調理実習です
SDGsへの関心が高まるなかで、持続可能な食生活、サステナブルなフード業界について考えるキッカケにもなります
教えてくださるのは、M’s FACTORY(エムズ・ファクトリー)代表であり、フードコンサルタント&料理人として活躍する宮崎政喜(まさき)講師!
<そもそも、代替肉とは?>
植物性食材を使用して、味、食感、形などを動物性の肉に似せた食品のこと。原材料は、大豆、エンドウ豆、ソラ豆などが使われることが多いです
プラントベースミートやフェイクミートと呼ばれることも。代替肉の定義の中には、人工的に培養を行った「培養肉」も含まれています!
<食料問題>
では、なぜ、このような代替肉が注目を集めているのでしょうか?
それは世界の食料問題と密接な結びつきがあります。現代の工業的畜産業は、動物たちは自生する草ではなく、大豆やトウモロコシといった肥料を食べて育ちます
世界全体で生産された大豆のうち、おおよそ9割が家畜飼料として利用されています
一方で、世界では約8億2000万(2018年度調べ)の人が飢餓で苦しんでおり、食糧の分配が均等になされていない現状があります!
ほかにも、畜産業によるCo2の排出量や、世界全体の水使用量のうち畜産業が約8%を使用するなど、環境への影響が懸念されています
宮崎講師「安易に、畜産業が良くないと決めつけるのではなく、畜産業に従事する人、飼料ビジネスに携わる人もいることも考えてください
例えば、月に数回、肉料理を豆料理に変える、ハンバーグに脱水豆腐を混ぜるといった小さな工夫でもいいんです
自分の意見を持って、マクロとミクロ両方の視点で考えてください」とメッセージ!
後半では、いよいよ調理に取りかかります!
宮崎講師「これまでに、肉を使うハンバーグも習ったでしょう?その時は、オーブンを使いましたよね
今回のレシピは簡易的な厨房でも作れる、フライパンを使っての調理法です」
<「フェイクミートのハンバーグ カブの葉と柚子のおろし和風ソース」>
まず、大豆ミートをお湯でお戻します。(製品によって、戻し方は異なります)
その後、ザルにあげて粗熱をとります。大豆の匂いが気になる場合は水洗いをして!
宮崎講師「今回は、市販の大豆ミートを使いますが、豆腐からも大豆ミートは作れます豆腐を脱水し、冷凍します!
その後、乾燥させれば大豆ミートのできあがりです!
フェイクミートハンバーグのポイントは、タネの半分はシンプルに茹でただけの大豆ミートを、半分は香味野菜と一緒にしっかり味付けした大豆ミートを合わせることです
前者では食感を、後者で味わいを出します」
すりおろした玉ネギ、粗みじんにしたシイタケ、ニンジンを、ごま油で炒めたら、1の半量を加えます!
そして、自家製つゆ、オイスターソース、トマトペースト、魚粉、ナツメグ、黒コショウ、きび砂糖またはてん菜糖を加え、味を調整します!
1の残りをボールに入れ、レンコン、全卵、片栗粉を入れ、お麩とパン粉で粘度を調整し、成型します
宮崎講師「全卵を使っているので、今日のメニューはヴィーガンではありませんよ!
家でハンバーグを作るときは、全卵を入れるとき、卵黄だけのとき、どのような違いが出るのかを、調べてみてください」
ごま油で3を両面加熱していきます
両面に焼き目をつけたら、合わせ出汁を入れ、軽く煮込みます!
宮崎講師「ランチでハンバーグを提供しようと思うと、両面を焼くので時間がかかります!生焼けのリスクもあります
でも、煮込みハンバーグならあらかじめ仕込んでおけてクイックに提供することができます。お皿に、玄米ご飯と、サラダをそえればワンプレートランチになります!
将来開業する人は、こうした視点も持っておくといいですよ」とアドバイス
単にレシピを暗記するのではなく、実際にお店を開いたときに使えるかどうか?オペレーションはどうするのか?
考えながら学ぶことで、吸収できることがグンと増えますね!
5のフライパンに、めんつゆ、本みりん、ハチミツ、オイスターソース、ニンニクすりおろし、ショウガすりおろしなどと、おろしたカブを入れて煮詰めます
味を調え、料理酒と片栗粉を混ぜた「酒片栗粉」でとろみをつけて完成!
お皿に盛りつけます。彩りに柚子皮をあしらって、できあがり。見た目も、おいしそう~!
講師のデモンストレーションを見た後、メンバーたちも調理に取り掛かります
フェイクミートを調理するのも、食べるのも初めてという人が多いようです!
宮崎講師は「レシピに忠実でなくてもいいんですよ!味見をしながら、自分で調節してください!
また、XO醤など口にしたことがない調味料は、単体でも味をみてください」とアドバイス
計量をして、
お湯で大豆ミートを戻し、
フェイクミートと、香味野菜を一緒に炒めます!
味付けしたフェイクミートと、味のついていない残りのフェイクミートを合わせ、ハンバーグのタネを作ります!
澤田さんは、ハンバーグのタネを試食して「食感は、まるで鶏肉みたいですね!
未だ調理過程ですが、いつも食べている動物性のハンバーグとは少し違うハンバーグ、という印象です」
ハンバーグの整形では、俵型にしたり、平べったい丸にしたり、大きさも形もさまざまです
「フライパンで焼く前に、サランラップで巻き、電子レンジでチンすると焼いているときに型崩れしにくくなりますよ!
今日は2、3個と少量なのでゆっくり焼けますが、お店で50個、100個と焼くことを考えるとタネ同士がくっついてしまったり、ボロボロと崩れてしまったりするケースもあります」と、
宮崎講師は現場でのオペレーションにも言及していました!
ハンバーグだけでなく、唐揚げなど様々な料理に活用できる可能性を感じますね!
下記スクールブログでも、「プラントベースフード(植物由来原料)ブランド」を特集しています。
ぜひ、こちらも参考にしてみてくださいね。
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