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- <産学協同プロジェクト>「トシ・ヨロイヅカ」に、グラ ...
2022.08.21東京
授業/特別講師/講演会
レコールバンタンでは、実践的なスキルを身に着けるため、企業さまとの「産学協同プロジェクト」を豊富に実施しています
グラン パティシエ応用科の在校生(以下、メンバーと言います)が、
バレンタインデー向け焼き菓子を提案させていただくのは、他でもない「トシ・ヨロイヅカ」
ショコラはトシ・ヨロイヅカを象徴する商品で、自社管理農園「Yoroizuka Farm Ecuador」を持ち、畑からのショコラ作りにも挑戦しています!
鎧塚シェフからは、売価は1500円前後、「エクアドルショコラ」を使うというオーダーを受けています。
今回は、プレゼンの様子をダイジェストでレポートします!
<Aチーム/赤津さん、鈴鹿さん、千葉さん、矢内さん「サブレキャラメルショコラ」&「バトンショコラ」>
「私たちは、家族や友人、好きな人と一緒に食べていただける『サブレキャラメルショコラ』と『バトンショコラ』を提案します」
「『サブレキャラメルショコラ』は、キャラメルを使用したサブレで、『トシ・ヨロイヅカ』にキャラメルとショコラを合わせた商品が少なかったので考案しました。
『バトンショコラ』は、伝統菓子ガトーバスクからヒントを得てつくった棒状のスイーツです。6個ずつの12個入りで1584円(税別)を想定しています」
鎧塚シェフ「冷凍してみましたか?」
鈴鹿さん「サブレは冷凍しました。大丈夫でしたが、味が少し重くなってしまいます」
鎧塚シェフ「トレハロースなどを使って、冷凍しても品質が変わらないように作れますか?どちらもシンプルで非常に美味しいです。
奇をてらった提案をする人もいますが、シンプルに美味しい商品がいちばん売れます。
バレンタインの数カ月前に仕込み、冷凍することになると思うので、その辺りの配合を調整してください」とアドバイス
<Bチーム/前田さん、中山さん、渡邊さん、南さん「しみチョコ」>
「私たちが提案するのは、手軽に食べられる『しみチョコ』です。日持ちは30日前後を想定していて、作業性が良いのも特徴です。
また、SNSで昨年度のサロン・デュ・ショコラを調べたところ、缶に入った焼き菓子が多く販売されていたので、
缶に30枚ほど『しみチョコ』を入れて販売したいです」
Bチームは、メニュー開発に際して、想定顧客「ペルソナ」を設定。
都内在住35歳のキャリアウーマンで、食べること、カフェ巡りが好きな洗練された女性をイメージしています。
「こだわりは、一口サイズ、香り&食感、波状のデザインです。エクアドルショコラ80%を使っていますが、
軽く食べていただけるようにディアマン生地を選びました」
鎧塚シェフ「アクセントとして、カカオニブなどをかけることは考えなかったの?
美味しいし、決して悪くはないんだけれど、少し素人っぽい印象があるかな」と意見を伝えます
<Cチーム/片瀬さん、朴田さん「プチミルフィーユ」>
「商品は『プチミルフィーユ』です。フィアンティーヌ入りガナッシュをパイでサンドした焼き菓子です。
表面に、テンパリングしたエクアドルショコラを線であしらっており、16個入りをイメージしています。製品のセールスポイントは三つです
- 1. エクアドルショコラを存分に味わえること。
- 2. ガナッシュに、クレープを焼いた『フィアンティーヌ』を混ぜ込むことで、2種類の食感を楽しめます。
- 3. あえてアルコール、ナッツ類を使わず、食べやすいサイズにしたことです。」
鎧塚シェフ「賞味期限は、どれくらいですか?」
メンバー「常温で30日ほどです」
鎧塚シェフ「コンセプトも食感も面白いし、シンプルで美味しい商品です。
ただし、パイは湿気ると美味しくありません。バレンタインスイーツは、10月頃から授業の一貫として仕込んでいくと思います。
冷凍し、解凍しても品質が変わらない配合にしていかなくてはなりません。そこをクリアできれば良い商品だと思います」とフィードバックしました
<Dチーム/鈴木さん、中島さん、土岐さん「ショコラショー」&「エクアドルショコラを使ったサブレ」>
「私たちは、お客さまご自身でホットミルクを用意して作っていただく、粉状の『ショコラショー』と、エクアドルを使ったサブレを提案します。
ショコラショーは、フランボワーズ、バナナ、ゆず、ショコラの4種類の味わいがあり、マシュマロをセットにしています」
「ショコラショーのオペレーションは、粉なので非常にスムーズという利点があり、誰が作っても安定した品質になります。
また、『エクアドルを使った焼き菓子』というご要望には、ショコラショーと相性のいいサブレを考えました。
サブレは、エクアドルショコラの独特の風味と、甘味を引き立てるため、塩を多めに仕上げています」
2000円(税込)のセットの内訳は、サブレショコラ8枚、ショコラショー(ショコラバナナ2包、バナナ2包、ゆず2包、フランボワーズ1包)。
ショコラショーを飲み、プレゼンをじっと聞く鎧塚シェフ。
「ショコラショーのパッケージはどうするの?スティックは最低でも“1万”単位で、業者に依頼しないと作れないと思います。
もう一つ、ショコラショーは温かい牛乳を入れたらすっと溶けますか?」
メンバー「溶けにくいです。ダマができてしまったので、今日は、湯煎にかけて作りました」
鎧塚シェフ「それは……お客さまはやって下さらないね。どうしたら改善できると思う?」
メンバー「エクアドルショコラが溶けにくいので、ショコラの量を減らしてカカオパウダーを足せば溶けやすくはなるかなと思います」
鎧塚シェフ「業者に頼むとすると、300個など少量だと包材1枚が200円といったコストがかかる可能性があります。
パッケージも含めて考えるのが商品開発です。他の班と比べると、未だスタート地点に立っておらず本当にできるのかな?という印象です」。
<Eチーム/田島さん、平沢さん、江口さん、原川さん「ドゥラメール」>
「私たちは30代後半の主婦層をターゲットにし、サブレでクリームをはさんだ『ドゥラメール』を作りました。
お子様でも食べやすい甘さにするために、エクアドルショコラとカカオバリーをブレンドしています。
サイズは、直径5cmと食べやすく、1缶に個包装のものが10個入っている想定で、売価は1650円(税込)です」
頷きながら、プレゼンに耳を傾ける鎧塚シェフ。ただし、資料に書かれていたコンセプトとレシピのズレを指摘。
表現を修正しないと、嘘になってしまいます。正確な表現をするように心がけてください。」
すべてのプレゼンテーションを終えて……
鎧塚シェフ「百貨店の催事の場合、売り上げの約15%を百貨店に納めます。
残り85%の中に、製造原価、販売原価、人件費、デザイン&版代、利益が含まれています。そこを考えて原価も計算するようにしてください。
それでは、審査結果を発表します。
商品化に向けてブラッシュアップを行うのは……
AチームとEチームです
プロフェッショナルとして高いレベルの提案を求められることは大変でもありますが、努力した分だけ、実践的スキルが身に付きますね
多くの人を笑顔にできるようなバレンタインスイーツの提供に向けて、夏休み明けもまた頑張りましょう