- 製菓・カフェ・調理専門の学校【レコールバンタン】/
- トピックス/
- 学校ブログ/
- パティシエ授業☆カカオエット パリ・ジェローム・ケネ ...
2012.05.19
今回は、現役トップパティシエから、
お店の売れ筋レシピを教えていただける「直伝レシピ」の授業をレポートします
華麗な手さばきで、ムースにナパージュをかけていくのは
『パティスリー カカオエット パリ』のジェローム・ケネル講師。
通訳を務めて下さったのは、同パティスリー製造責任者の椛沢(かばさわ)貴子講師。
この日、教えて頂いたのは「ヴェリーヌ・エキゾチカ・パンナコッタ」 と
「タルト・フレーズ・ピスターシュ」のレシピ。
色が鮮やかで見た目にもとても美しいです
ピスタチオとイチゴを使ったババロアは、赤と緑のコントラストが鮮やか
冷蔵庫で冷やしたババロアに、ナパージュをかけてツヤ感を出し、
側面に縦切りしたイチゴをあしらっていきます。
「アメ細工のリボンも素敵だけれど、飴だとショーケースに入れた時に
溶けてしまうんです。なので、今回は紙のリボンを使います」
お次は... 金箔! 一気に豪華さが増します
「フランスでは、金箔をよく使います。
特にホテルは使いすぎっていうくらいに(笑)」 とジェローム講師。
スクレは、どちらの面を表にしてもOK。
ちなみに、ジェローム講師はシルパッドに張り付いていた面を
表に使うことが多いそうです。
デコレーションを終えた学生は、タルトを冷蔵庫へ。
ジェローム講師「デコレーションはケーキの一部です。
飾り過ぎたケーキは、お客様も『どうやって切ったらいいの?』と困ってしまう。
デコレーションは、シンプルかつ美しいものが好ましいです」
そして、お待ちかね 完成したスイーツの試食タイム
知念さん
「色味はハッキリしていますが、味はとっても柔らかいです。
タルト生地がこんなに薄いのに、食べるとしっかりと食感があることに驚いています」
美味しい、美しいのはもちろんですが、
ジェローム講師が生み出すスイーツには常に「新しさ」があります。
質問タイムでは、なんと生徒全員が挙手するという状況に!
学生からの熱意が感じ、ジェローム講師も真剣に答えていきます。
Q 「『プラザ・アテネ』には、日本人のパティシエも多く在籍するという
話を聞いたのですが... 実際はどうなのでしょうか?」
A 「いますね。でも、そこにいるから有名になれるとか、
そういったことはありません。大きなホテルには、
有名なシェフがいるので、その人につければ技術を
身につけることはできると思います。
勉強できる良い環境にもなると思いますよ。
あと、ホテルの場合はコストに関してあまりうるさくないのが特徴です。
本当にいいものを作る、という環境は恵まれていると思います」
Q 「お菓子を作るうえで心がけていることはありますか?」
A 「新作を作り続けることが、とても大事だと思います。
新しい作品がショーケースに並ぶ瞬間がとても幸せなんです」
Q 「 お店でを経営されていくうえで、
何か工夫されていることがあれば教えてください」
A 「日本人は『ババロア』という言葉が好きです。
コレ、本当です(笑)
ケーキの説明書きに『ババロア』と書くのと『ムース』と書くのでは
お客様の反応が全く違う。
つまり、どういった言葉を使ってお客様に表現するか、というのはとても大事です。
また、お店は1つ看板となる商品を作ること。
ウチの場合はシュークリームです。
通常の商品に他の店とは違う、スペシャリティー(=看板商品)があれば、
お客様は味に対して、それ相応のお金を払ってくださいます」
Q 「食材を選ぶ際のこだわりはありますか?」
A 「例えば、ピスタチオであれば何十種類もの素材を食べ比べます。
試食段階では、産地も値段も見ません。
そこで食べて選んだものが、
結果的に高価であることはよくあります。
チョコレートはフランス産にこだわっていますが、
それはフランスにおけるチョコレートの歴史が長く実績があるから。
とにかく、自分の舌を信じてください」
市川さん
「今、生クリームのシェル絞りを練習中なのですが、
ジェロームさんの絞り方は早く、無駄がなく、さすがだなと感激しました。
また、パティシエとしての意識が上がりました。
もっともっと細かいことに疑問を持って、どんどん質問していこうと思います。
今までは、遠慮して聞けなかったことも、これからは積極的に聞いていきます!」
授業終了後、レコールバンタンの学生を
「興味の目を持っていますね。素晴らしい!」と
絶賛して下さったジェローム講師。
『パティスリー カカオエット パリ』 のURLはこちらです
http://www.cacahouete-paris.jp/index.html
是非、ジェローム講師&椛沢講師のスイーツを、
ご自身の舌で確かめてみてくださいね