<授業レポート>伊藤路春講師が教える! 
パティシエとしてのベーシックスキル「飴細工」の授業とは?

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2024.07.18東京

イベント

レコールバンタンは、実技中心のカリキュラム。

今回、パティシエ専攻2年次の在校生(以下メンバーと表記します)が学ぶのは、コンクールやイベントなどで用いられる技術・「飴細工」です。

今回は、伊藤路春講師による「飴細工」授業をレポート!

 

 

①そもそも、飴細工とは

 

飴を用いて造形物を作り出すこと、およびその造形物をさします。

世界を代表するパティスリーのコンクール「クープ・デュ・モンド・ドゥ・ラ・パティスリー」の競技内容にも、飴細工が含まれています。

「パティシエとしてキャリアを積んでいくのであれば、ぜひ習得してほしい技術です。飴をのばす工程は、手袋をしていても非常に熱い。また、すぐに固くなりやすい特徴があります。また湿気にも弱いです。飴が泣いて(※水分が出て)しまうと、ツヤも損なわれます。上達するには、練習を重ねることが大切です!」と、パティシエ・伊藤路春講師。

 

②飴細工を作る

 

  1.鍋に、水飴、グラニュー糖、水分を入れる。

  2.色素を入れる。

  3.155℃まで加熱する。

  4.水で溶いた「酒石酸水素カリウム」を加える。

  5.4を、シルパットに広げる。

  6.80℃~100℃程度に下がったら、100回ほどひいてツヤを出す。

  7.飴から、バラの芯となる三角錐を作る。

  8.花びら1枚1枚を成型し、7枚ほど用意する。

  9.接着するときは、バーナーで炙って溶かし、芯を包むようにつければ、できあがり!

 

 

「バラは、基本の造形。使う用途が多いです。花びらは、7枚がベストです」と伊藤講師。

 

 

 

講師によるデモンストレーションを見てから、早速、メンバーも、飴細工を「一人一製作」で仕上げていきます。

 

 

 

「アメランプ」と呼ばれるランプに飴を当てながら、ツヤを損なわないように、約100回ひきます。

 

「飴細工は好きです!粘度を触る感覚に似ていますね」と、髙田さん。

一方、中澤さんは「私は、焼き菓子や生菓子を作る、通常の製菓のほうが得意かも!」と、得意・不得意がある様子。

 

 

――― 「飴細工」を上達する方法は?

伊藤講師「ナッペなど、どんな製菓技術にも言えることですが、大切なのは『繰り返し』行うこと。

量をこなしていくことで、質が高まります。

器用な人、細かい作業が好きな人は向いていると思います」

 

 

 

――― 今回は、全3回の授業の最終回ですが、飴細工の前は「シュガークラフト」を学びました。

    では「シュガークラフト」を学ぶ理由は?

 

 

伊藤講師

「『シュガークラフト』の技術は、ウエディングケーキなどで『イミテーション』として用いられることが多いです。

ホテルごとに料金体系は異なりますが、フレッシュなウエディングケーキを0からオーダーで作ろうとする場合、

約15万円~30万程度の予算がかかります。

対して、シュガークラフトを用いたケーキであれば、入刀する部分だけをフレッシュで作るので、数千円とリーズナブルな予算に抑えられます。

現在は、フレッシュケーキがトレンドではありますが、さまざまなお客さまのニーズに応えるためにも、シュガークラフト、飴細工など幅広い技術を習得しておくことが大切です

と解説。

 

解説をしながら、伊藤講師は、「流し飴」で作ったベースに、バラなどのパーツを組み立てていき、あっという間に作品を完成させました。

 

 

 

また、合間には「伊藤講師、見てください~!バラができました!」と、チェックを求めるメンバーも。

 

 

なかには、他のチームから色合いが異なる飴をもらい、2色の飴でバラを作った人もいました!

伊藤講師は、「上手ですね!その調子です」と、受講生一人ひとりの作品に丁寧にフィードバックを行います。

 

また、各テーブルを周りながら

「どうしても、花の下を丸めたくなってシユウマイのような形になりやすいので(笑)気をつけて!」と

アドバイス。

 

 

 

 

受講したメンバーは、「新しい技術を学ぶと、経験値が上がった感じがあるので楽しいです!」

「初めて飴細工を作りました。飴細工は、高価な飴ランプが必要なので、家で自習することが難しい。なので授業時間内でしっかりと身につけたいです」と、

それぞれが目的意識をもってのぞんでいました!

 

 

 

 

 

レコールバンタンは、実習中心のカリキュラム。

活躍するプロフェッショナルから指導を受けることで、業界で活躍するための実践的スキルを習得します!

 

 

【伊藤路春講師 PROFILE】

昭和56年に東京製菓学校を卒業後、ホテルオークラエンタープライズに入社。

その後、キャピトル東急ホテル、ホテル西洋銀座を経て、渡仏。

フランスではレストラン「Vivaroa(ビバロア)」にてシェフパティシエを務める。

フランスの権威ある「コンクール・シャルルプルースト」にて金メダル受賞。

4年後に帰国し、ホテル・グランパシフィック・メリディアン(現・ホテルグランドニッコー東京 台場)、東京ドームホテルにて活躍。

国内外を代表するアーティスト・著名人のバースデーケーキ・セレブレーションケーキの制作にも携わる。

 
 

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